コーラを飲みながら「花束みたいな恋をした」を観ました。
2021年公開 土井裕泰監督・坂元裕二脚本 菅田将暉と有村架純が出ています。
あらすじ
東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った
山音 麦 (菅田将暉)と八谷 絹 (有村架純)。好きな音楽や映画が嘘みたいに一緒で、あっという間に恋に落ちた麦と絹は、大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。近所にお気に入りのパン屋を見つけて、拾った猫に二人で名前をつけて、渋谷パルコが閉店しても、スマスマが最終回を迎えても、日々の現状維持を目標に二人は就職活動を続けるが…。まばゆいほどの煌めきと、胸を締め付ける切なさに包まれた〈恋する月日のすべて〉を、唯一無二の言葉で紡ぐ忘れられない5年間。最高峰のスタッフとキャストが贈る、不滅のラブストーリー誕生!
──これはきっと、私たちの物語。 [ https://hana-koi.jp/ より引用 ]
出てきた飲み物
ハイボール、ビール、テキーラ、麦茶、水、紅茶、コーヒー など
感想(※ 以下ネタバレあり)
観るのは3回目で、聖地巡礼まで行ったくらい好きな作品です。
自分が21歳の時に飛田給で恋人と同棲をしていて、調布のパルコでバイトしていてという経験から、本当に「──これはきっと、私たちの物語。」と思ってみていました。
何者かになろうとして、他人とはちょっと違う感性を持っていると思ったダサい大学生の感じや、社会に入ろうとしなかった人間が仕事した途端に責任感を持ち始める様子、”人脈”という言葉の使い方などがどれも素晴らしいです。
コーラなシーン
・ガスタンク
・細田守見つけた時の、「神がいます」という面倒臭さ
・さわやかのハンバーグ
・自分の家まで歩いて帰るシーンはコーラ
・最後の「そんないい物件はすぐ見つからず、しばらくは一緒に過ごしました」のシーンがこの映画で一番好き。なぜか理由はわからないです。
考察
この映画で考察するところは 二人はコーラを飲んでいたのか に関してです。
結論から先に言うと、私は 飲んでいた と思います。
主人公二人は20歳そこそこでお酒を飲み交わすことが楽しいと思っている時期です。
作品で描かれているように、二人はお酒が飲めるようで初めて会った後の居酒屋でもハイボール、そして調布までアサヒスーパードライを飲みながら歩いています。飲んでもそこまで酔わないお酒の強さが感じられます。
しかし、終盤の絹はお酒を飲んだらすぐに潰れてしまい、オダギリジョーの膝で目を覚まします。このことから、大学を卒業して以降は日常的な飲酒というのは徐々に減ってきたことがわかります。
では何を飲んでいたのでしょうか?
そう、 コーラですね。
飲み会に行っても、最初はビールであとは甘いお酒やコーラを飲んでいたのでしょう。
一方、麦は一人暮らしの大学生の時期、コーラを頻繁に飲んでいたことが容易に想像できます。
大学生が飲むものは、日中がコーラ、夜は酒かエナジードリンクに決まっています。
しかし、麦に関しては社会に入っていくにつれて会社の同期や先輩たちに飲みにつれていかれることが多く、ビールやハイボールの率が高くなっていったと考えられます。
仕事に責任 や 5年の我慢 と言うような社会人は飲み会でコーラを飲むような人間を嫌います。1杯目のビールや、徐々に強くする、日本酒に切り替えるタイミングや締めのラーメンまで決まっていて、コーラを入れるタイミングがありません。ノンアルコールとしてもせいぜいウーロン茶でしょう。
絹が転職することで喧嘩した後、渋くなったお茶に対し「こんぐらいがちょうどいい」と言うのは、常に酒を飲んでいるため舌が苦い渋いに合うようになってしまっているのかもしれません。
上記の点から、二人はコーラを飲んでいた と言えます。
しかし、コーラを飲むタイミングはズレていたと考えられます。そういった点からも、二人のすれ違いを表現しているのかもしれません。
きっと、付き合いたての頃の二人なら、「コカコーラのラベルが、クリスマスの時期だけリボンにできるやつ。あれ最初にやっちゃうと追い剥ぎに遭ったみたいで寒そうだよね」と笑っていたのに、終盤になると絹が「これ、クラフトコーラって言ってね、シナモンの香りがすごいするんだよ」と言ったとしても「いつまで学生みたいにコーラ飲んでるんだ?」と言われていたかもしれません。
コーラはいつ飲んだっていいんです。
結論
コーラ度 ★★★★☆
コーラがスイスイ飲めます。
苦い思い出や、反省など、誰しもが思い当たる点があると思いますし、それらをコーラで流し込めます。
みなさんも是非、コーラと一緒に「花束みたいな恋をした」を観てみて下さい。